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トヨタ産業技術記念館・手織り工房YUKI 合同制作パネル

温故知新 佐吉の母と手織り 

佐吉が自動織機に取り組んだきっかけは、母の手織り仕事を少しでも楽にしたかったからと言われています。

自動織機が普及する以前、家内工業の織物は女たちの仕事でした。縦糸に横糸を一本一本通して織り上げていく工程は昔も現在も同じです。 自動織機が無かった時代、それは大変な根気と労力が要る仕事でした。
 
 自動織機は、そうした労働から女たちを解放すると同時に、高価で貴重だった布地を安価かつ大量に生産・供給することを可能にしました。 また、繊維工業は戦前戦後の日本の基幹産業として、現在の日本経済繁栄の基盤づくりにおおいに貢献しました。

 今、日本の繊維工業は大幅に縮小し、中国やベトナム等へとその中心を移しています。一方、佐吉の母の時代のように、手織りに取り組む人が少しずつですが、増えてきました。

 世界で二つと存在しない自分だけの布地を織り上げることに、織り人たちは無常の喜びを得られるといいます。

  
 織物は、約
7000年前から始まったと言われ、人類の最古の技術の一つです。もしかすると、手織りに夢中になってしまう私たちには、織物を作るDNAが織り込まれているのかもしれません。

 自動織機の進化と同様、手織りの技術も進化し、卓上型の手織り機でも複雑な織りができるようになりました。

 もじり織り、ラーヌ織り、浮き織り、ノッティング等の技術で作られた布たちは、コンピュータを駆使して作る工業製品にも負けない様々で奥深い表情を醸し出します。

 当館で織機発展の歴史を学んでいただくと同時に、近代手織りに触れていただくことによって、織物への一層のご理解を深めていただくことができれば幸いです。


                                                     産業技術記念館

                                                          手織り工房YUKI